第3回「シニア学びと活性化プロジェクト」開催のお知らせ
第3回シニア学びと活性化プロジェクト
テーマ
「シニアと社会のパラダイム変化」
日時 10月28日 15:30~17:30
場所 悠々舎 東京都港区三田4丁目‐6‐18 M&M ビル3階
白金高輪駅下車2番出口より桜田通り4分
主催 日本人間関係学会研究委員会
委員長 占部愼一
シニア部門 副委員長 多田哲雄
概要
65歳以上の人口が国民の1/4を占め世界一の長寿国日本。10年後には労働人口が848万人減少し、労働力率が55.5%となってしまう日本。このような状況の中シニアはどのように生きていけばよいのでしょうか。残念ながら世界中が未経験であるためロールモデルは存在しません。ただひとつ言えることは、今までにないパラダイムシフト(パラダイム変化)が生じるということです。第3回「シニア学びと活性化プロジェクト」では、直面する「パラダイムシフト」について論議したいと思います。下記にパラダイムシフトの例を示しておきます。参考にしていただければ幸いです。
1.シニアの直面するパラダイムシフト(例)
①長寿化により、「定年後は隠居―孫の世話―晴耕雨読」といった横並びの単一の老後ストーリーは消失し、ライフステージの多様化が進みます。つまり、第二、第三のライフステージをリ・クリエイション(recreation 再創造)する人々が急増します。この生き方がシニア社会の基調になると思われます。
②65歳から平均寿命まで余裕ある暮らしをするためには、4000万円が必要と計算されていますが、それを満たす人はわずか2%と言われています。つまり、大多数のシニアが収入を得たいと考えているわけです。第四次産業革命のただ中の現代社会で収入を得るためには、経験を活かしながらもさらに新しい学びとスキル修得が必要です。そのために資格やスキルだけでなく専門領域を探究する生涯学習へのチャレンジがさらに拡大すると推測されます。
2.社会の直面するパラダイムシフト例
①労働人口の減少は、外国人および人工知能の導入だけでは対応できない状況にあります、すでに現業職では働き手不足で倒産に追い込まれる事例が多発するようになりました。この状況は近い将来全職種に及ぶでしょう。解決策の一つは、最大人口のシニアの雇用です。内需を増大し医療費負担増、年金資金不足を解決する手立てとしてもシニアの雇用が急がれます。当然、定年の更なる延長も論議されるでしょう。
②日本社会の構造やシステムは、健康な成人を基準として形成されている部分が多くあります。しかし、シニアが人口の大多数を占める高齢化社会となれば、状況に適応する柔軟な社会構造とシステムが必要です。雇用、住宅産業、販売、福祉、教育、医療、健康産業など多くの分野で新たなデザインと実践が行われるでしょう。また、これらのデザインと実践は世界に輸出され、日本を支える産業・文化の一躍になる可能性があります。なぜならこれから高齢化社会に突入する世界の国々にとって、世界一の高齢化社会で成果を発揮したデザインと実践は「希求に値するモデル」であり導入を図りたい産業や文化でもあるからです。
占部愼一